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「テネシー・ワルツ」は、アメリカのバンド『ピー・ウィー・キング・アンド・ヒズ・ゴールデン・ウエスト・カウボーイ』によって1948年にリリースされた楽曲で、カントリーチャートの3位を獲得しヒットした楽曲です。

YouTubehttps://www.youtube.com/results?search_query=Tennessee+Waltz+Pee+Wee+King

アコーディオン奏者でバンドのリーダーでもあったピー・ウィー・キング(Pee Wee King)による作曲と、カントリーシンガーでメンバーの1人であったレッド・スチュワート(Redd Stewart )の作詞で出来た作品で、メンバーと機材を運ぶトラックの中で流れていたラジオでビル・モンローの歌う「ケンタッキー・ワルツ」を耳にし、「テネシーのワルツは、まだ誰も書いてないね」という、テネシー生まれだったレッド・スチュワートの発想から作られたと言われています。

ピー・ウィー・キング
テネシー・ワルツも収録されたアルバム
「コレクション1946-58」

ワルツの女王の誕生

1950年にアメリカの女性ポップシンガー、パティ・ペイジがカバー。
タイトルも「The Tennessee Waltz 」と改めシングルリリースされると、13週にも渡りポップチャートの1位を獲得するというオリジナルをも凌ぐ大ヒットを記録。世界的に有名なバージョンとなりました。
(米国だけで600万枚、総セールス数は1,000万枚を超えるとされています)

YouTubehttps://www.youtube.com/results?search_query=The+Tennessee+Waltz+Patti+Page

多くのヒット曲を持つパティ・ペイジですが、歴史に残る大ヒットとなった「テネシー・ワルツ」は、パティ・ペイジを代表する楽曲になったと言えるでしょう。

しかし、このパティ・ペイジの「テネシー・ワルツ」、もともとはクリスマス用の楽曲「ブギ・ウギ・サンタクロース」をリリースするにあたり、レコードB面用になる適当な楽曲がないために充てがわれたものでした。
B面ということもあっての遊び心からか、このときのテイクはパティ・ペイジの1人デュオとして多重録音されたものがリリースされました。
↓初版のボーカルクレジットは”パティ・ペイジ&パティ・ペイジ”となっているのがわかります。

EP「The Tennessee Waltz/Patti Page」

今となっては、これもパティ・ペイジのバージョンの「味」「特徴」となっている感じです。

結果、A面の「ブギ・ウギ・サンタクロース」の成績はパッとしなかったものの、B面の「テネシー・ワルツ」が話題となり、チャート1位を獲得して空前の大ブレイクを記録。
A面に取って代わったのは言うまでもありません。

パティ・ペイジは「テネシー・ワルツ」の大ヒットをきっかけに、ワルツ調の楽曲をこの後もリリースしたことから「ワルツの女王」とも称される、1950年代を代表する歌手の1人となりました。

尚、パティ・ペイジの「テネシー・ワルツ」は、初版のマーキュリーレコードからリリースされたものと、1963年にコロムビアレコードへの移籍に伴い、コロムビアでの再録・再販されたバージョンがあります。

パティ・ペイジ
おすすめコンピレーションアルバム
「The Best Of Patti Page」

テネシー・ワルツの歌詞の内容は「あるとき恋人とテネシーワルツを踊っているときに、ばったり友人に出会い、恋人を紹介をした。」「だけど、その友人が自分から恋人を奪ってしまった」という、辛く切ない気持ちを歌いあげた悲しいバラード。
「テネシー・ワルツ」は上述したようにもともとはカントリーソングから始まった楽曲ですが、ワルツを感じさせる3拍子の小気味よいリズムやノリとは裏腹に、決して楽しい気持ちを歌ったものではない作品だということも覚えておきましょう。
哀愁のあるメロディと切ない歌詞からも多くのアーティストに好まれ、ジャンルや性別なども問わずに様々なアーティストにカバーされる、歌い継がれる名曲と言えるでしょう。
1965年にはテネシー州の州歌にも制定されています。

紹介の曲「テネシー・ワルツ」は、ミケランジェロ・アントニオーニ監督がアメリカを舞台に、社会の不条理に飲み込まれる若者の姿を描いた1970年に公開された映画「砂丘」(原題 : Zabriskie Point )ほか、

南フロリダのエンジェル・ビーチ高校の6人組が繰り広げる、超悪ノリ、エッチでおバカな痛快青春コメディ。1981年に公開された映画「ポーキーズ」(原題 : Porky’s )

ニューヨークのブルックリンを舞台に、セックスとLGBT、喧噪、孤独を描いた作品。1981年に公開された映画「ブルックリン最終出口」(原題 : Last Exit to Brooklyn )

ジョン・トラボルタ / エマ・トンプソン / キャシー・ベイツ出演。大統領選に出馬した途端、スキャンダルに悩まされるようになる州知事夫婦の奮闘をコミカルに描いたコメディードラマ。1998年に公開された映画「パーフェクト・カップル」(原題 : Primary Colors )

グレッグ・キニア主演、平凡な男が自分の発明の権利を主張し、巨大自動車メーカーに対し一人で戦い抜いた実話を映画化。2008年に公開された映画「幸せのきずな」(原題 : Flash of Genius )

29歳でこの世を去ったシンガー、“ルーツ・オブ・ロック”と称されたハンク・ウィリアムスの人生を描いた伝記ドラマ。2015年に公開された映画「アイ・ソー・ザ・ライト」(原題 : I Saw the Light )

など、映画や番組にも使用されています。

【その他の主なカバーアーティスト】順不同

  • ピー・ウィー・キング・アンド・ヒズ・ゴールデン・ウエスト・カウボーイ (Pee Wee King and his Golden West Cowboys)[Original]
  • オーティス・レディング (Otis Redding)
  • サム・クック (Sam Cooke)
  • エラ・フィッツジェラルド&ジョー・パス (Ella Fitzgerald & Joe Pass)
  • マーガレット・ホワイティング (Margaret Whiting)
  • エルヴィス・プレスリー (Elvis Presley)
  • ジェームス・ブラウン (James Brown)
  • レナード・コーエン (Leonard Cohen)
  • チーフタンズ with トム・ジョーンズ (The Chieftains with Tom Jones)
  • ホリー・コール (Holly Cole)
  • アン・マレー (Anne Murray)
  • コニー・フランシス (Connie Francis)
  • エヴァ・キャシディ (Eva Cassidy)
  • エミルー・ハリス (Emmylou Harris)
  • ノラ・ジョーンズ (Norah Jones)
  • 江利 チエミ (Eri Chiemi)
  • 美空ひばり (Misora Hibari)
  • 雪村いづみ (Yukimura Izumi)
  • ケイコ・リー (Keiko-Lee)
  • 綾戸智絵 (Ayado Chie)
  • 五木ひろし (Itsuki Hiroshi) ・・・ほか
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この記事を書いた人

歌手輩出実績多数 / 初心者大歓迎 /
全国オンラインレッスン対応 /
ボイストレーニングスクールのトップノート

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