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テイク・ファイヴ / デイヴ・ブルーベック・カルテット (Take Five/The Dave Brubeck Quartet)

「テイク・ファイヴ」は、タイトル通り、5拍子の変則的なリズムを持った特徴的な楽曲です。
メロディに聞き覚えがあるという人は、きっと多いでしょう。
楽曲の一部に変拍子を活用することは珍しくないですが、全般に5拍子を用いても、こんなにまとまりのあるフックする曲が書けるんだと、はじめて聞いたときには衝撃を受けた一曲です。
スリリングなドラミングにクールなピアノバッキング、それに絡むミステリアスな魅力が漂うサックスの主旋律と、それぞれのパートが楽曲の印象深さを際立てていますね。
皆さんは、5拍子を感じ取れるでしょうか?

YouTubehttps://www.youtube.com/results?search_query=Dave+Brubeck+Take+Five

「テイク・ファイヴ」は、ピアニストのデイヴ・ブルーベック(Dave Brubeck)率いるバンド、 “デイヴ・ブルーベック・カルテット” の初期からの主要メンバーの1人であった、主にアルトサックスを担当する管楽器奏者ポール・デスモンド(Paul Desmond)によって書かれた楽曲で、デイヴ・ブルーベック・カルテットがリリースした1959年のアルバム「タイム・アウト」に収録されたジャズ・インストゥルメント作品です。(のちにカーメン・マクレエ(Carmen McRae)などの、ボーカル入りバージョンも、いくつかリリースされています。)

The Dave Brubeck Quartet-Time Out

アルバム「タイム・アウト」

「テイク・ファイヴ」が収録されたアルバム「タイム・アウト」はジャズアルバムでありながら、ミリオンセラーを記録。ビルボードのポップアルバムチャートの2位を獲得するヒットとなりました。
また、紹介の曲「テイク・ファイヴ」はシングルリリースとなり、こちらも大ヒットを記録。
現在までで一番売れたジャズシングルとも言われるこのシングルは、1996年にはグラミーアワードの殿堂入りを果たしています。

音楽も長く嗜むと、自分の才能や引出しの乏しさにぶつかり、あらためて理論の重要性や自分の音楽の視野の狭さにも気付けたり、また、ありきたりの8ビートやメジャースケールにも少し飽きる時期もありますよね。
そういった観点からも、このような変拍子って、一度ハマると、暫くそういった指向にハマることも少なくありません。
3拍子や4拍子などの分かりやすい拍子以外だと難しく感じる人も多いと思いますが、5拍子だから「5」という大きな纏まりで感じたり発想するだけでなく、「5」を「3+2」、もしくは「2+3」というリズムやグルーヴで感じると理解しやすく、変拍子の発想が広がり、作曲にも活かせるようになると思います。

今や世界各国で多くのアーティストにカヴァーされ、今や変拍子としても有名なジャズスタンダードとなった「テイク・ファイヴ」ですが、グループを率いたデイヴ・ブルーベックならびに、「テイク・ファイヴ」が収録されたアルバム「タイム・アウト」は、リズムやグルーヴの目まぐるしい変化や実験的アプローチも特徴的で、当時にしては前衛的なアルバムとなっていますので、興味ある方は、ぜひアルバムごと試聴してみて下さい。

尚、紹介の曲「テイク・ファイヴ」は、
1973年のアニメ映画「ヘビー・トラフィック」(原題:Heavy Traffic)ほか、

ジーン・ハックマン主演による、カンヌ映画祭パルムドールを受賞したコッポラ監督の問題作。映画「カンバセーション…盗聴…」(原題:The Conversation)

ラルフ・バクシ監督による1981年のアニメ映画「アメリカン・ポップ」

ジョン・キューザック、アイオン・スカイ主演、ラブロマンス映画の名作「セイ・エニシング」(原題:Say Anything…)

数々のヒット作を手掛けるウディ・アレン監督兼主演によるミステリーコメディ「マンハッタン殺人ミステリー」(原題:Manhattan Murder Mystery)

ウディ・アレン監督作品。ウディ・アレン、ミラ・ソルヴィノ、ヘレナ・ボナム=カーターほか出演の1995年のラブコメディ「誘惑のアフロディーテ」(原題:Mighty Aphrodite)

トビー・ マグワイア主演。1950年代の白黒TVドラマの世界へタイムスリップしてしまった兄妹の騒動を描いたファンタジー映画「カラー・オブ・ハート」(原題:Pleasantville)

キアヌ・リーブス主演。アメリカンコミック『ヘルブレイザー』が原案となった、天国と地獄のエージェントの闘いを描くアクション・ファンタジー「コンスタンティン」(原題:Constantine)

デミ・ムーア、マイケル・ケイン主演による、実話を基にした史上最大のダイヤモンド強奪計画を描くクライムサスペンスムービー「ダイヤモンド・ラッシュ」(原題:Flawless)

エル・ファニング、アリス・イングラート主演、冷戦下時代に突入した1960年代のロンドンを舞台に、思春期に入った2人の少女の揺れ動く心情と成長を描く「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界」(原題:Ginger & Rosa)

エッダ・マグナソン主演。巨匠ビル・エヴァンスとの共演「ワルツ・フォー・デビー」で国際的な名声を築いた歌姫”モニカ・ゼッタールンド”の真の人生とキャリアを、数々の名曲に乗せて描いた映画「ストックホルムでワルツを」(原題:Monica Z)

数々の名曲に乗せ愛と勇気を届けるアニメーションムービー。MISIA、長澤まさみ、スキマスイッチの大橋卓弥などの日本語吹替版の声優陣も話題となった映画「シング」(原題:Sing)

ウォーレン・ベイティの18年ぶりとなる監督作品、リリー・コリンズ、オールデン・エアエンライクほか出演の映画「ハリウッド・スキャンダル」(原題:Rules Don’t Apply)

など、映画や番組にも使用されています。

【その他の主なカバーアーティスト】順不同

  • カーメン・マクレエ with デイヴ・ブルーベック・カルテット (Carmen McRae With The Dave Brubeck Quartet)
  • エリック・バクシンク (Elek Bacsik)
  • フィッツ・ヴォーン・ブライアン楽団 (Fitz Vaughan Bryan And His Orch.)
  • ウィリー・ミッチェル (Willie Mitchell)
  • ゴードン・ピーターズ・カルテット (Gordon Peters Quartet)
  • クラレンス・カーヴァン楽団 (Clarence Curvan & his Drums & Orchestra)
  • ファウスト・パペッティ (Fausto Papetti)
  • クロード・ボリング楽団 (Claude Bolling Et Son Orchestre)
  • クインシー・ジョーンズ (Quincy Jones)
  • ビル・ジャスティス (Bill Justis)
  • マンフレッド・ルードヴィヒ・セクステット (Manfred-Ludwig Sextett)
  • マーティン・デニー (Martin Denny)
  • ソウルフル・ストリングス (The Soulful Strings)
  • キース・ マンスフィールド楽団 (The Keith Mansfield Orchestra)
  • リチャード・アンソニー (Richard Anthony)
  • トゥルーディー・ピッツ (Trudy Pitts)
  • アート・ファーマー・クインテット (The Art Farmer Quintet)
  • モニカ・ゼタールンド (Monica Zetterlund)
  • ブリジット・ペトリー&リチャード・オシャニツキー・バンド (Brigitte Petry și Formația Richard Oschanitzky)
  • ザ・スプートニクス (The Spotnicks)
  • ジャクリーヌ・フランソワ (Jacqueline François)
  • エミール・リチャーズ (Emil Richards)
  • バディー・メリル (Buddy Merrill)
  • デュークス (Os Duques)
  • ラリー・ペイジ楽団 (The Larry Page Orchestra)
  • サイ・ゼントナー楽団 (Si Zentner And His Orchestra)
  • バド・シャンク (Bud Shank)
  • ジェリー・スコット&グスタフ・ブロム・セ・スヴァーム・オーケストラ (Gery Scott, Gustav Brom Se Svým Orchestrem)
  • ニール・ヘフティ楽団 (Neal Hefti And His Jazz Pops Orchestra)
  • ロベルト・ロエナ・イ・サス・メガトーンズ (Roberto Roena Y Sus Megatones )
  • ポール・ブレット (Paul Brett)
  • クリス・アンダーソン (Chris Anderson)
  • アル・ジャロウ (Al Jarreau)
  • ジョージ・ベンソン (George Benson)
  • チェット・アトキンス (Chet Atkins)
  • ジョージ・ムグルディチアン (George Mgrdichian)
  • ルー・アンド・ハリウッド・バナナ (Lou And The Hollywood Bananas)
  • ジミー・ジョンソン・バンド (The Jimmy Johnson Band)
  • ジョージ・メイコック・トリオ (George Maycock Trio)
  • ビクター・バック (Victor Bach)
  • カール・スヴォボダ (Karl Swoboda)
  • ジルベルト・プエンテ (Gilberto Puente)
  • ジョージ・ライト (George Wright)
  • バリー・ロジャース (Barry Rodgers)
  • J.J. ジョーダン・セプテット (J.J. Jordan Septet)
  • ローダ・スコット (Rhoda Scot)
  • マリア・ジョアン・クインテット (Quinteto Maria João)
  • ドン・トンプソン&エド・ビッカート (Don Thompson & Ed Bickert)
  • ローン・デール (Lawndale)
  • ティト・プエンテ・アンド・ヒズ・ラテン・ アンサンブル  (Tito Puente And His Latin Ensemble)
  • オルニス (Ornis)
  • ロン・マクロビー (Ron McCroby)
  • マンハッタン・ジャズ・クインテット (Manhattan Jazz Quintet)
  • サミ・スフォイ (Sami Swoi)
  • スタン・グレイグ・トリオ (The Stan Greig Trio)
  • ダニエル・ワイエンベルク&ルイス・ヴァン・ダイク (Daniel Wayenberg & Louis van Dijk)
  • ミドル・ジャズ・カルテット (Middle Jazz Quartet)
  • ロス・アガロス (Los Agaros)
  • ジム・クーザ (Jim Couza)
  • イルゼ・ヴェルナー (Ilse Werner)
  • イ・サロニスティ (I Salonisti)
  • デイビット・ビルガー (David Bilger)
  • ジョン・ベイシル・カルテット (The John Basile Quartet)
  • クロード・シュミット (Claude Schmidt, XXL-The Jazz Project [XL])
  • リコ・ロドリゲス (Rico Rodriguez)
  • アジザ・ムスタファ・ザデ (Aziza Mustafa Zadeh)
  • スペシャルズ (The Specials)
  • ヘルゲ・シュナイダー&ハードコア (Helge Schneider & Hardcore)
  • ザ・ストリング・チーズ・インシデント (The String Cheese Incident)
  • アントニオ・フォルシオーネ&サビーナ・シウバ (Antonio Forcione & Sabina Sciubba)
  • シモン・グーベル (Simon Goubert)
  • デヴィッド・ガザロフ (David Gazarov)
  • グローヴァー・ワシントン・ジュニア (Grover Washington, Jr.)
  • アルネ・ドムネラス, ベンクト・ハルベルク, ジョルグ・リーデル, エギル・ジョハンセン, ラース・アーストランド (Arne Domnérus, Bengt Hallberg, Georg Riedel, Egil Johansen, Lars Erstrand)
  • ハーヴィー・メイソン (Harvey Mason)
  • ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ (Rodrigo Y Gabriela)
  • ジョー・モレロ (Joe Morello)
  • ダンシング・ファンタジー (Dancing Fantasy)
  • トゥーツ・シールマンス (Toots Thielemans)
  • ハンク・マーヴィン (Hank Marvin)
  • デイヴィ・グレアム (Davy Graham)
  • シドニー・ヤングブラッド (Sydney Youngblood)
  • ジャズカンティネ (Jazzkantine)
  • マーク・ラムスデン&デイブ・クリフ (Mark Ramsden & Dave Cliff)
  • ロバート・ホーナー・パーカッション・アンサンブル (Robert Hohner Percussion Ensemble)
  • ブローイング・フリー (Blowing Free)
  • トーマス・ブラックマン(Thomas Blachman)
  • ドン・ガードナー & ディー・ディー・フォード (Don Gardner & Dee Dee Ford)
  • ペテル・リパ (Peter Lipa)
  • リュブリャナ・ジャズ・セレクション (Ljubljana Jazz Selection)
  • アコースティック・アケルミー (Acoustic Alchemy)
  • マンハッタン・ジャズ・オーケストラ (Manhattan Jazz Orchestra)
  • ユージン・ルソー (Eugene Rousseau)
  • トゥルーディー・ピッツ (Trudy Pitts)
  • ゲイリー・モトリー (Gary Motley)
  • クリストフ・スペンデル (Christoph Spendel)
  • スヴァンテ・スレッソン (Svante Thuresson)
  • ザ・ブルーベック・ブラザーズ・カルテット (The Brubeck Brothers Quartet)
  • ウェストミンスター・コンサート・ベル・クワイア (Westminster Concert Bell Choir)
  • リュック・ドーナット (Luc Donat)
  • グロリア・スワンソン (Gloria Swanson)
  • ラストレッリ・ チェロ・カルテット (Rastrelli Cello Quartet)
  • マレン・モーテンセン (Malene Mortensen)
  • クラッツ・ブラザース&キューバ・パーカッション (Klazz Brothers & Cuba Percussion)
  • アレクセイ・コズロフ  (Алексей Козлов)
  • ミシェル・カミロ (Michel Camilo)
  • オスロ・ストリング・カルテット (Oslo String Quartet)
  • シモ・テバール feat. ナサニエル・タウンズリー (Ximo Tebar feat. Nathaniel Townsley)
  • ブレント・ジェンセン (Brent Jensen)
  • ニューヨーク・ジャズ・トリオ (New York Jazz Trio)
  • サッチャル・ストゥディオズ・​オーケストラ (Sachal Studios Orchestra)
  • アイリー・ジャズ・セッション (Irie Jazz Session)
  • エッダ・マグナソン (Edda Magnason)
  • パメラ・ドリッグス (Pamela Driggs)
  • デイヴ・コーズ (Dave Koz)
  • ロベルト・ ロエーナ & ニコラ・コンテ (Roberto Roena & Nicola Conte)
  • ハウンド・ドッグ・テイラー & ハウス・ロッカーズ (Hound Dog Taylor & The HouseRockers)
  • ジェフ・ピーターソン (Jeff Peterson)
  • モダン・ジャズ・オールスターズ (Modern Jazz All Stars)
  • 村岡 実 (Muraoka Minoru)
  • ジュジュ (JUJU)
  • 松本孝弘 (Matsumoto Takahiro)
  • 銀星団 (SILVER STARS)
  • 松本英彦 (Matsumoto Hidehiko)
  • 長芝正司 & 小津昌彦 (Nagashiba Shoji & Ozu Masahiko)
  • 宮間利之とニューハード (Toshiyuki Miyama NEWHERD)
  • 澤田駿五 (Sawada Shungo)
  • 森田葉月 (Morita Hazuki)
  • スーパー・トロンボーン (Super Trombone)
  • アジコ (AJICO)
  • フライド・プライド (Fried Pride)
  • 宝塚歌劇団 (Takarazuka Revue Company)
  • 山中千尋 (Yamanaka Chihiro)
  • 堤 智恵子 (Tsutsumi Chieko)
  • 中島紅音 (Nakajima Akane)
  • アンリ菅野 (Anri Sugano)
  • 村上ゆき (Murakami Yuki)
  • サキソフォックス (Saxofox)
  • ザ・デュオ (The DUO)
  • ハクエイ・キム (Hakuei Kim)
  • 女子十二楽坊 (12 Girls Band)・・・ほか
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この記事を書いた人

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ボイストレーニングスクールのトップノート

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