「ザ・トレイン・ケプト・ア・ローリン」は、米国のR&Bシンガー、タイニー・ブラッドショウが1951年にリリースした楽曲。
タイニー・ブラッドショウは、乗りのよいテンポを持った”ジャンプ・ブルース”と称されるジャンルの先駆者の1人と言われるアーティスト。
オリジナルの「ザ・トレイン・ケプト・ア・ローリン」では、スタンダードなブルースからR&Bやロックンロールへの進化やクロスオーバーを感じさせてくれます。
YouTubeリンク切れの場合はhttps://www.youtube.com/results?search_query=The+Train+A+Kept+Rollin%27+Tiny+Bradshaw
時代を越えて多くのアーティトにカバーされており、年齢に関係なく多くに知られる楽曲で、とくにロック系アーティストのセッション曲やカヴァー曲として好まれるため、とくにブルースからロックサウンドへの変遷、ヘヴィさへの追及や傾向を、時代の流れとともに感じられる楽曲と言えるでしょう。
いくつか、カヴァーを挙げてみましょう。
↑タイニー・ブラッドショウ/おすすめコンピレーションアルバム
1951年に『ジョニー・バーネット・トリオ』 (The Johnny Burnette Trio) がカバー。
『ジョニー・バーネット・トリオ』のバージョンでは、ギターを主体とした8ビートが立ち、スピードが生まれ、しっかりとしたロックンロールサウンドとなり、一般にロカビリーとも呼ばれる初期のロックンロールへと変化しているのが分かります。
YouTubeリンク切れの場合はhttps://www.youtube.com/results?search_query=The+Train+A+Kept+Rollin%27+The+Johnny+Burnette+Trio
↑ジョニー・バーネット・トリオ/おすすめコンピレーション
1965年には、多くの名プレーヤーが在籍したことでも知られるバンド『ヤードバーズ』(The Yardbirds)がカバー。
サウンドはバンド全体としてストレートな8ビートを強く打ち出し、より一層、スピード感やヘヴィさを深め、ロック色を強めた、初期のハードロックサウンドを感じさせるものへと変貌していきます。
YouTubeリンク切れの場合はhttps://www.youtube.com/results?search_query=The+Train+A+Kept+Rollin%27+The+Yardbirds
↑ヤードバーズ/おすすめアルバム
さらに、1974年には、米国のハードロックバンド『エアロスミス』(AEROSMITH )がカバー。
1974年にもなると、一般に現在のハードロックサウンドと、迷いなく呼べるものとなり、サウンドはさらにヘヴィさを増しているのが分かります。
尚、『エアロスミス』のバージョンも、一般に有名なものの1つです。
YouTubeリンク切れの場合はhttps://www.youtube.com/results?search_query=Train+A+Kept+Rollin%27+%2F+AEROSMITH
↑エアロスミス/おすすめアルバム
また、ロックの中にもパンキッシュな激しさも感じさせる『ハノイ・ロックス』(Hanoi Rocks )のカヴァーなども、エモーショナルでかっこいいですよ。
YouTubeリンク切れの場合はhttps://www.youtube.com/results?search_query=Train+A+Kept+Rollin%27+Hanoi+Rocks
↑ハノイ・ロックス/おすすめアルバム
このように、紹介の曲「ザ・トレイン・ケプト・ア・ローリン」は、ブルースからの進化、ジャンルのクロスオーバー、ロックの進化などを感じ取れる面白い楽曲であり、時代が流れても多くのアーティストにカバーされる名曲です。
尚、「ザ・トレイン・ケプト・ア・ローリン」は、
イタリア映画3大巨匠の1人アントニオーニが、究極の不条理世界を描いた問題作。
1966年公開の映画「欲望」(原題 : BLOW-UP )
アーノルド・シュワルツェネッガー / ダニー・デビート主演のコメディ。
医学の進歩がとてつもない双子を誕生させた!?
1988年公開「ツインズ」(原題 : TWINS )
コリン・ファレル / キーラ・ナイトレイ共演のハードボイルドサスペンス。
刑期を終えて出所後、裏社会から足を洗うべく女優のボディガードとなった男と、彼を闇の世界へ再び引き戻そうとする組織との対立をスタイリッシュに描く。
2010年公開「ロンドン・ブルバード / ラスト・ボディガード 」(原題 : London Boulevard )
など、映画や番組にも使用されています。
【その他の主なカバーアーティスト】順不同
- ジョニー・バーネット・トリオ (The Johnny Burnette Trio)
- ヤードバーズ (The Yardbirds)
- エアロスミス (AEROSMITH)
- レッド・ツェッペリン (Led Zeppelin)
- ジェフ・ベック (Jeff Beck)
- ハノイ・ロックス (Hanoi Rocks)
- ガンズ・アンド・ローゼス (Guns N’ Roses)
- スキッド・ロウ (Skid Row)
- ストレイ・キャッツ (Stray Cats)
- ナッズ (Nazz)
- ラッキー・ミリンダー (Lucky Millinder)
- スティーヴ・ウォーカー&ザ・ボールド (Steve Walker & The Bold)
- スクリーミング・ロード・サッチ (Screaming Lord Sutch)
- モーターヘッド (Motörhead)
- ライオット (Riot)
- ドッグズ (Dogs)
- ザ・ボップキャッツ (The Bopcats)
- アレックス・チルトン (Alex Chilton)
- カウント・ファイヴ (Count Five)
- アルバート・ヤルビネン (Albert Järvinen)
- シェイキン・ステイーヴンス&ザ・サンセッツ (Shakin’ Stevens And The Sunsets)
- ポール・バリソン (Paul Burlison)
- ナイン・パウンド・ハマー (Nine Pound Hammer)
- ゴーリーズ (The Gories)
- ロス・エネミーゴス (Los Enemigos)
- レジェンダリー・ゴールデン・ヴァンパイアーズ(The Legendary Golden Vampires)
- コリン・ジェイムス・アンド・リトル・ビッグ・バンド (Colin James And The Little Big Band)・・・ほか