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「トラスト・イン・ミー」は、晩年にはソングライターの殿堂入りも果たしたミルトン・エイガー(Milton Ager)ほか、ジーン・シュワルツ、ネッド・ウェバーらによって書かれた作品で、1937年に”ウェイン・キング楽団”によって、初めてリリースされました。
ここではエタ・ジェイムズのバージョンをピックアップしましたが、最初のリリースとなったウェイン・キング楽団から、その他の主なカヴァーバージョンも紹介していきましょう。

「トラスト・イン・ミー」は、1937年に”ウェイン・キング楽団”によって初めてリリースされました。

Trust In Me/Wayne King & His Orchestra(Original)

YouTubeリンク切れの場合はhttps://www.youtube.com/results?search_query=Trust+In+Me+Wayne+King

ウェイン・キング
Trust In Meが収録された4枚組コンピレーション
4CD「The Wayne King Collection 1930-41」

同年、歌ものとしてミルドレッド・ベイリーがヒットさせたほか、

Trust In Me/Mildred Bailey

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ミルドレッド・ベイリー
Trust In Meが収録された2枚組コンピレーション
2CD「The Rockin’ Chair Lady」(Her 52 finest)

エラ・フィッツジェラルドが影響を受けたと言われるコニー・ボスウェルにも歌われています。

Trust In Me/Connie Boswell

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コニー・ボスウェル
Trust In Meも収録された2枚組コンピレーション
1931-1946年のレアトラックを集めた
「They Can’t Take These Songs Away From me」2CD

ミルドレッド・ベイリー、及びコニーボスウェルの2人は、共に女性ジャズシンガーの先駆けとなった人物で、ミルドレッド・ベイリーは白人女性初のジャズシンガーとも言われています。

そして、ピックアップしたエタ・ジェイムズのバージョン。当サイトでは3度目の紹介アーティストとなります。

YouTubehttps://www.youtube.com/results?search_query=Trust+In+Me+Etta+James

「トラスト・イン・ミー」は、1960年のデビューアルバム「アット・ラスト!」に収録され、翌年にはシングルリリースされています。

アット・ラスト/エタ・ジェイムズ
エタ・ジェイムズ
Trust In Meが収録されたアルバム「At Last!」

エタ・ジェイムズは、メディアアンケートの”偉大な女性シンガー”で常にランクインされ、今も多くのアーティストに影響を与え続けている名シンガー。

クリスティーナ・アギレラ、また伝説のシンガーとも言われるジャニス・ジョプリンもエタ・ジェイムズに憧れ、強く影響を受けた1人です。
ジャニスのメジャーデビュー時期までにリリースされたエタ・ジィムズのアルバム「コール・マイ・ネーム」あたりを聞けば、ジャニスがかなり影響を受けていたと感じる事ができるでしょう。

エタ・ジェイムズ
ジャニス・ジョプリンへの影響を感じることができる
アルバム「Call My Name」

エタ・ジェイムズの歌唱は、自身の悲しき生い立ちや、人生の荒波を歌うかの如くエモーショナルでソウルフル。
数々のアーティストの評論でエモーショナルやソウルフルという言葉が見受けられますが、これぞエモーショナルやソウルフルという歌唱の見本だといえます。

紹介の曲「トラスト・イン・ミー」では、

“私はあなたをいつだって信じているのに、何故あなたは信頼をくれないのですか?
あなたがいつも私のことだけを信頼してくれたら上手くいくのに・・・”

と歌われています。

“Believe”よりも”Trust”と表現されているあたり、”その全て、何があっても”、という想いが伝わります。
歌詞中のダディ(daddy)は、お父さんというよりも、やはり信頼できる人物や愛しい人というスラングでの解釈が合いそうです。

紹介の曲「トラスト・イン・ミー」は、エタ・ジェイムズ役をビヨンセが演じた映画「キャデラック・レコード〜音楽でアメリカを変えた人々の物語」の挿入歌として使用されたことも記憶に新しいです。

ビヨンセがエタ・ジェイムズを演じた映画
「キャデラック・レコード」

映画「キャデラック・レコード」は、アメリカのイリノイ州のシカゴに実在したレコード会社「チェス・レコード 」(Chess Records)を描いた作品。音楽、とくにブラックミュージックに興味のある人には、おすすめの映画です。
ポーランドからの移民であったチェス兄弟(兄のレナード・チェスと弟のフィル・チェス)が創設した「チェス・レコード 」は、紹介のエタ・ジェイムズをはじめ、マディ・ウォーターズやリトル・ウォーター。ハウリン・ウルフ、チャック・ベリーなどの名アーティストを輩出し、ブラックミュージックの発展、ポピュラー化に大きな影響を与えました。
映画では、かなり足早ではありますが、ブラックミュージックが世間に認められていく流れが分かるほか、人種差別などの社会的世情や時代的背景、在籍したアーティストのエピソードなどが描かれ、エタ・ジェイムズほか黒色人種のエモーショナルな歌唱の根底にあるソウルを垣間見ることが出来ます。

【その他の主なカバーアーティスト】順不同

  • ウェイン・キング楽団 (Wayne King and His Orchestra) [*Original]
  • ミルドレッド・ベイリー(Mildred Bailey)
  • コニー・ボスウェル (Connie Boswell)
  • ラス・モーガン (Russ Morgan)
  • フレディ・マーティン (Freddy Martin)
  • ルイ・ジョーダン (Louis Jordan)
  • クリス・コナー (Chris Connor)
  • ダコタ・スタトン (Dakota Staton)
  • ダイナ・ワシントン (Dinah Washington)
  • パティ・ペイジ (Patti Page)
  • ハリー・ニルソン (Harry Nilsson)
  • ビヨンセ (Beyoncé)
  • ダフィー (Duffy)
  • トレインチャ・オーステルハウス (Trijntje Oosterhuis)
  • ウェス・モンゴメリー (Wes Montgomery) 〜Gt Inst〜
  • ドン・シャーリー (Don Shirley) 〜Piano Inst〜
  • ジミー・スミス (Jimmy Smith) 〜Organ Inst〜 ・・・ほか
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この記事を書いた人

歌手輩出実績多数 / 初心者大歓迎 /
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ボイストレーニングスクールのトップノート

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