「ヴァニシング」は、1990年にリリースされたマライア・キャリーのデビューアルバム「MARIAH CAREY」(邦題:マライア)に収録された、ピアノをバックグラウンドに歌われるゴスペルフィーリングたっぷりのアコースティックなナンバー。
力強い低音からフラジオレットボイスまでを豊かに巧みにこなす、マライア・キャリーのポテンシャルの高さを知ることの出来る1曲。
フラジオレットボイス・・・一般的には「ホイッスルボイス」とも呼ばれる声で、女性の最高音域で技術をもって作ることが出来る高い笛のような声。紹介のマライア・キャリーほか、超高音域を得意とする女性アーティストで散見される。
ミニー・リパートン のLovin’ Youなども、フラジオレットボイスを理解しやすい曲。
YouTubehttps://www.youtube.com/results?search_query=Vanishing+Mariah+Carey
「ヴァニシング」が収録されたデビューアルバム「マライア」からは5曲がシングルカットとなり、うち4曲は全米チャートの1位を獲得。
アルバムはビッグセールスをあげ、全米アルバムチャートの1位を11週連続で獲得するという快挙を打ち立てた、モンスターアルバムとなりました。
結果、第33回のグラミー賞においてマライア・キャリーは、「最優秀新人賞」と「最優秀ポップ・女性ボーカル・パフォーマンス賞」を受賞しています。
↑デビューアルバム「マライア」
デヴューアルバムにして名曲揃い。
しなやかで力強く、紹介の「ヴァニシング」に見られるような若くして作られる深いエモーションからは、まさにスペシャル・逸材という言葉を感じられるでしょう。
スキルはもちろん、まだ若いデビュー当時のマライア・キャリーの、有り余る歌唱力を感じる事ができる名盤です。
今は女性アーティストであれば誰もが「歌姫」と呼ばれてしまう時代となり、「歌姫」の称号の格も落ちてしまいましたが、この時代のアルバムを聞いてみれば、マライア・キャリーは実力も美貌もカリスマも備えた「歌姫」という称号に相応しいことがわかるでしょう。