コラムでも取りあげていた、ホアキン・フェニックス主演の映画「ジョーカー」を、ようやく観ることができました。
ジョーカーの生い立ち、ジョーカーとなる所以。
それらを明らかにする必要があったのか、残虐な行為を肯定したり美化するものではないのかなど、この映画の論評には各々賛否があるかと思いますが、個人的には綺麗ごとばかりではなく、人の本質や社会のダークサイドに焦点を当てた、観る者に訴え問いかける大真面目な映画であったと思いました。
同時にジョーカーの背景が明らかになったことは、僕自身は、よりバットマンシリーズの世界に深く入り込めるための良い作品だったと思います。
<追記>映画「ジョーカー」を演じたホアキン・フェニックスは、本作においてゴールデングローブ賞のドラマ映画部門の主演男優賞、第92回アカデミー賞でアカデミー主演男優賞など、多くの賞を受賞しました。
複雑な生い立ちは、劇中どんどん明らかになるものの、いたって普通の男としての一面も持ち合わせ、コメディアンを目指していたジョーカー。
いつも笑顔でいるようにと、母に教えられて育った幼少期。
しかし、その優しい一途な気持ちは裏切られ罵られ、虚しく脆く崩れていく。
今回、紹介する曲は、映画「ジョーカー」で何度も流れた楽曲「ザッツ・ライフ」。
「ザッツ・ライフ」は、作曲家ディーン・ケイとシンガーソングライター兼プロデューサーのケリー・ゴードンによって制作され、女性ジャズシンガーのマリオン・モンゴメリー(Marion Montgomery)によって1963年にリリースされた作品。
YouTubehttps://www.youtube.com/results?search_query=Thats+Life+Frank+Sinatra
1966年に、当時すでにビッグスターであったフランク・シナトラがカヴァーしヒットを記録。
世に知られる有名なバージョンとなりました。
前述の映画「ジョーカー」でかかる「ザッツ・ライフ」は、その楽曲の軽快で優雅なノリが逆に切なく、多くの痛みや苦しみから、言わば達観していく者の恐怖すら感じさせ、ジョーカーの悲鳴や情念、覚悟というような胸のうちを表現したかのようでした。
「ザッツ・ライフ」<要訳>
それが人生。
山あり谷あり、上手くはいかない。
その姿は滑稽にも見えるかもしれない。
夢を邪魔する者だっている。
そんなもんさ。
そんなことで落ち込むもんか。
這い上がるたび、ひとつ学ぶんだ。
何事も無かったように表情を戻して、またレースに戻る。
それに価値が無くなったと思えば、大きな鳥に乗って飛び去るだけだ。
逃げようと、やめてしまいたいとも考えるけど、それは心が許さないのさ。
それが人生。
それが人生・・・。
私の、
私の・・・。
尚、「ザッツ・ライフ」は、ホアキン・フェニックス主演の映画「ジョーカー」以外にも、
ロバート・デ・ニーロ制作・監督・主演。少年の成長と彼を取り巻く人間模様を描いた自伝的ストーリー。映画「ブロンクス物語/愛につつまれた街」
スティーブン・スピルバーグ製作総指揮のもと、かわいいゴーストの活躍を描くコミックを映画化した感動のSFファンタジー「キャスパー」
ジェニファー・ローレンス主演。貧乏からアイデアひとつで億万長者になった実在の女性を描いた感動のサクセス・ストーリー「ジョイ」
などの映画や番組にも使用されています。
【その他の主なカバーアーティスト】順不同
- マリアン・モンゴメリー (Marion Montgomery) [Original]
- マイケル・ボルトン (Michael Bolton)
- ジーン・マクダニエルズ (Gene McDaniels )
- アレサ・フランクリン (Aretha Franklin)
- テンプテーションズ (The Temptations)
- シャーリー・バッシー (Shirley Bassey)
- ジェームス・ブラウン (James Brown)
- デイヴィッド・リー・ロス (David Lee Roth)
- ヴァン・モリソン (Van Morrison)
- ボノ (Bono)
- ウエストライフ (Westlife)
- マイケル・ブーブレ (Michael Bublé)
- レイ・クイン (Ray Quinn)
- ラッセル・ワトソン (Russell Watson)
- レイ・スティーブンス (Ray Stevens)
- アラン・カミング (Alan Cumming)
- ランドウ・ユージーン・マーフィー・ジュニア (Landau Eugene Murphy Jr.)
- ディアナ・マーティン ( Deana Martin)
- ブルートーンズ (The Bluetones)
- メーガン・ヒルティ (Megan Hilty feat.Matt Cusson)
- 寺尾 聰 (Terao Akira)
- 前田 亘輝 (Maeda Nobuteru)・・・ほか