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アイ・ドント・ウォント・トゥ・ビー/ギャヴィン・デグロウ(I Don’t Want To Be/Gavin DeGraw)

「アイ・ドント・ウォント・トゥ・ビー」は、ギャヴィン・デグロウのデビューアルバム「チャリオット」(Chariot)に収録された楽曲で、1stシングルにもなった楽曲。

YouTubehttps://www.youtube.com/results?search_query=I+Dont+Want+To+Be+Gavin+DeGraw

米国の人気TVドラマ「one tree hill」の主題歌に採用されヒットを記録しました。

↑人気Vドラマ「one tree hill」

イントロ及びAメロのバッキングにもなっているギターのリフも印象的で、キャッチーなサビを持ちながらも全体的にブルージーなテイストが散りばめられたハードロックスタイルの楽曲です。

ボーカリスト的にはDメロやエンディングのフェイクでC5が出現するものの、それらはやや芯のあるミックスボイスでのアプローチでも遜色がないと思われ、それ以外はG4迄でまとめられているため多くの人がトライしやすい楽曲です。
高音だけに頼ることなく、歌唱の表現力を養うのにも適した楽曲と言えるでしょう。

また、紹介の曲「アイ・ドント・ウォント・トゥ・ビー」も、しっかりとした音楽理論を持ち合わせ作られているなと感じられる作品で、作曲されてない人には少し難しい話かもしれませんが、この楽曲の面白いところは、C(7)調とCm調の共通音をピボットとして両スケールを行き来するように、同主調間のサウンドカラーを使い分けているところだと言えます。

楽曲全体の調性はマイナー(Cm)を感じさせるものですが、Aメロの主旋律(リードボーカルのメロディ)は、C調のブルーノートを用いたCマイナーペンタトニックやCドリアンスケールとも解釈できるものを使用し(Cmのスケールを主張する短6度は使用されず)、CmとC(C7)どちらともつかない調感(どちらにも解釈可能な調感)で進められています。

採譜視点ではCm(Eb)の調号でまとめることができるのですが、実際のAメロではC調のブルーノートが多用され、C7のブルース進行を感じさせるアプローチとなっています。
例えば、AメロはC7-F7というブルース進行でもリハーモナイズ可能なことからも、理解出来るでしょう。

AメロはCm(Eb)の調性にブルージーさを上手く落とし込んでいるとも考えられるバースであり、以前のコラム「名曲・名シンガーの持つ秘訣とは 〜音楽に活用するとプロっぽくなるもの」で、ブルーノートを活用するためにマイナーを使用してみようとアドバイスをした、お手本のような楽曲だともいえますね。

サビでは一転、Cm調の平行メジャーであるEb調のSDコードとなるAbからの逆循環コードを活用し、それまでのブルージーな背景から、煌めきや切なさを加えたポップでキャッチーなコード進行でドラマティックな変化やメリハリある展開を作り出しています。
(サビの入口のコードAbはEb調視点の逆順的解釈とともに、C調のSDMの代理的解釈もできる好ピボットです。サビinの主メロはF音でAbのメジャーコード感に対して6th音でのアプローチとなっており、結果、Ⅱm7と異名同和音となりメジャー展開の空気にも若干の翳りを含ませているところも、また心憎いと感じます。)

ブルーノートと同主調間のアプローチを上手く活用している、よくできた楽曲ですね。
ギャヴィン・デグロウの知識や学びを感じます。
日々の学びと努力で、こういったアプローチも可能になるんだということを教えてくれるような作品です。
また、ロックバンドをやりたいけれど、メンバーが揃わないなどでバンドを実現できない人にも、ソロでありながらこのようなバンドサウンドを感じさせる楽曲アプローチは参考になるのではないでしょうか。

自分がもともと持っている能力だけでは、いずれマンネリやアイデアの枯渇が露呈しやすいものです。
創作は思案も多く悩ましい作業ですが、理論や新しいジャンルなどを知ることで突破出来ることも増えたり、苦労と同時に面白味も持つことができます。
自分の作った作品が世に放たれ、その作品が聴き手の熱狂や歓声や喜び、自分の収入といった対価にまで変わることを想像して、挫けず熱量を持って、日々の学びや練習に挑みたいですね。

尚、「アイ・ドント・ウォント・トゥ・ビー」は、TVドラマ「one tree hill」のほかにも、


2011年の映画「Mayor Cupcake」、

ボーカルオーディション番組でも、度々選曲される楽曲となっています。

【その他の主なカバーアーティスト】順不同

  • ボー・バイス (Bo Bice)
  • タナー・パトリック (Tanner Patrick)
  • ザ・デュークス・メン (The Duke’s Men)
  • サマー97 (Summer97)
  • ダニーロ・ゼンゾラ (Danilo Zenzola)・・・ほか
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この記事を書いた人

初心者大歓迎。プロ輩出実績多数。
ボイストレーニングスクールのトップノートです。

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