グリーン・ティンテッド・シックスティーズ・マインド/ミスター・ビッグ (Green-Tinted Sixties Mind/MR.BIG)

「グリーン・ティンテッド・シックスティーズ・マインド」は、アメリカのハードロックバンドであるミスター・ビッグが1991年にリリースした楽曲。

セールスをあげたセカンドアルバム「リーン・イントゥ・イット」(Lean Into It)に収録され、のちにシングルカットとなったヒットチューンです。

↑アルバム「リーン・イントゥ・イット」

YouTube動画は、文字リンクから検索できます⇒https://www.youtube.com/results?search_query=Green-Tinted+Sixties+Mind%2FMR.BIG

また、バンド結成25周年、奇しくもドラマーのパット・トーピーがパーキンソン病を公表することとなった2014年にリリースされたアルバム「…ザ・ストーリーズ・ウィ・クッド・テル」(…The Stories We Could Tell)の日本限定発売の2枚組デラックスエディションにも、再レコーディングされて収録されています。

↑アルバム「 …ザ・ストーリーズ・ウィ・クッド・テル 」

「ミスター・ビッグ」がセールスをあげ、ブレイクの足がかりとなった初期のアルバム「リーン・イントゥ・イット」に収録されたハードロックバンドならではの切り込みをみせるポップチューンであり、のちの記念すべきアルバムにも特典としてチョイスされるなど、代表曲の一つと言える「グリーン・ティンテッド・シックスティーズ・マインド」。
一人一人が高いスキルとテクニックを備えたバンドとあって、ヘヴィサイドの作品はもちろんですが、ポップサイドに落とし込んだ作品も秀逸です。

紹介の曲「グリーン・ティンテッド・シックスティーズ・マインド」の聞き所のひとつでもあるイントロのギターの華麗なタッピングフレーズは印象的で、帰すべき時に蘇り巡る走馬灯を連想させるような幻想的なものとなっています。

また、ボーカルの主旋律は美しくもダイナミックで、エリック・マーティンのソウルフルな歌声がポップチューンにエモーションと力強さを与え、楽曲をさらに昇華させており、リズムにおいても、タメやシンコペーションの使い分けが秀逸だと感じさせてくれる楽曲です。

「グリーン・ティンテッド・シックスティーズ・マインド」の歌詞については、リリース当時から難解と言われており、1960年代のような昔の自分に思いを馳せた、捕われた過去への想いを描写しているものだと言われたり、また、英語のスラングでは「green=マリファナ」であることから、現実も夢も虚ろとなった薬物中毒者の姿を描写しているとも言われました。

確かに、洋楽を好んで聞いてきた人なら頷けることだとは思いますが、とくに1900年代までの洋楽では、様々なアーティストの作品に、度々、ドラッグが描写されています。
「グリーン・ティンテッド・シックスティーズ・マインド」のタイトルとなった1960年代は、ドラッグの流行を作ったとも言われているベトナム戦争やヒッピーカルチャーなども重なり、大麻などのドラッグが身近なものとなり欧米諸国の一般層にまで溢れた時代。
以後、とくに1990年代までは多くのアーティストが薬物に手を染め、命を落としたり、長期的なリハビリが必要となるなど、円滑な音楽活動が困難となり、音楽業界としても深刻な問題となりました。

「グリーン・ティンテッド・シックスティーズ・マインド」の歌詞には、ドラッグのオーバードーズ(過剰摂取)で亡くなった1960年代を代表するアーティストのジャニス・ジョプリンが登場することや、シングルのジャケットに芥子の花のような模様が描かれていること、幻想的なイントロなどからも、個人的には後者の解釈 (現実も夢も虚ろとなった薬物中毒者の姿を描写している)とするほうがフィットする気がします。

Green-Tinted Sixties Mind/Single (EP)/MR.BIG
Green-Tinted Sixties Mind (EP)


その他、歌詞においては韻の踏み方も美しいことから、キャッチーで幻想的なサウンドに比例すべく、言葉の響きも大切に制作されていることが伺われます。

また、これは以前にも書いたことですが、それぞれの卓越したテクニックに加えて、バンドのメンバー全員が普通以上に歌える能力があることが、ミスター・ビッグのサウンドの幅や可能性を更に拡げています。
「グリーン・ティンテッド・シックスティーズ・マインド」でも聞いて取れる、力強いサウンドから垣間見える繊細で美しいコーラスワークや、サビの繰り返しなどのメロディが被さるようなシチュエーションでのフォロー、また他のメンバーの歌唱力があることでエリック・マーティンがフェイクラインを作れるなど、改めて、多くの優位性を皆さんも感じ取れるのではないでしょうか。

ミスター・ビッグのライヴには何度か足を運んでいますが、行く度にまた行きたいと思えるバンドの一つ。
パット・トーピーが亡くなり、ポール・ギルバートの聴力やエリック・マーティンの喉などの多くの問題がありますが、ぜひミスター・ビッグには、新しい音を届けてほしいものです。

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この記事を書いた人

初心者大歓迎。プロ輩出実績多数。
ボイストレーニングスクールのトップノートです。

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